地域医療とは届ける医療
保健・医療・介護・福祉・行政が一体となり、
巡回診療
医療の“届きにくい場所”に、 私たちが出向いていく。
日南町・上萩山(かみはぎやま)地区。この地域は、医療機関まで車で30分以上かかる“無医地区”です。そこで日南病院では、『毎月第3水曜日に「巡回診療」』を実施しています。医師・看護師・リハビリスタッフ・医療事務・売店スタッフまで、さまざまな専門職がチームとなって現地へ。「通院する」ではなく「医療が訪れる」——その形を、町の中で続けています。
地域に根ざし、地域に向かう医療。
診るだけじゃない、支える医療へ。
日南病院の巡回診療では、高血圧などの慢性疾患の管理はもちろん、腰や肩の痛み、皮膚や爪のトラブル、水虫まで——日常に起こるさまざまな“困りごと”にも対応できる体制を整えています。さらに、予防接種や健康教室、体操教室も実施。治すだけでなく、病気にならない体をつくることも、私たちの大切な役割です。地域で暮らす人々の“日常の安心”を守るために。日南病院の上萩山 巡回診療所では、さまざまなニーズに応えるサービスを提供しています。
主な巡回診療の内容
- 初診、定期受診(お薬の処方も対応)
- 予防注射
- 健康相談
- トリガーポイント注射(痛みのケア)
- 皮膚、爪の処置
- リハビリ専門職によるアドバイス
- 健康教室/体操教室
- 売店(生活用品などを販売)

訪問診療
「病気があっても、 住み慣れた家で暮らしたい。」
医師と看護師がチームで、ご自宅や施設を定期的に訪問。診察、薬の処方、血液検査、処置などを行っています。「月1回の通院も、だんだん難しくなってきた…」そんなご相談を受けたとき——私たちは専用の往診車に乗って、毎日(平日)、計画的に訪問し、切れ目のない医療を地域に届けています。暮らしの場で、安心して過ごすために。医療が動いて支えています。
日々、暮らしの中へ。 医療を届けています。
日南病院では、1日平均8名、多い日には16名の患者さんのもとへ訪問し、診察・治療を行っています。通院が難しくなっても、「変わらない毎日」を支えられるように。私たちは、今日も町の中へ向かいます。
ご自宅での診療スケジュール
- 内科|毎週 月〜金曜日
- 外科|毎週 水曜日

訪問看護
「安心・安全・安楽」を、その人の暮らしの中へ。 「いつもの暮らし」を、看護の力で支える。
日南病院の『訪問看護』は、在宅での療養を望む患者さんの暮らしに寄り添い、看護師がご自宅へ伺ってケアを行っています。この活動は、昭和59年(1984年)4月からスタート。保健師・ヘルパーと連携しながら、長期入院を減らす地域ケアの形をつくってきました。介護保険が始まってからも、その姿勢は変わらず。今も変わらず目指しているのは——「暮らしの中で、最もその人らしく生きられるように」という看護のあり方です。
訪問看護の主な内容(毎週月〜金曜日)
- バルーンカテーテルの交換
- 褥創(じょくそう/床ずれ)の管理
- 糖尿病療養指導管理
- 療養生活に関するご相談
- 在宅での看取り支援

訪問リハビリ
「その人らしく、生きる」ために できること。
日南病院の『訪問リハビリテーション』では、生活機能に障がいのある方のご自宅を訪問し、その方に合ったリハビリを行います。私たちが向き合うのは、単なる痛みや筋力低下ではなく、「その人らしい生活」を取り戻すこと。
たとえば
●家事や外出など、日常の活動にもう一度チャレンジしたい
●地域の集まりや家族との時間に参加したい
そんな“やりたい”を、ご本人やご家族と一緒に実現するお手伝いをしています。訪問リハビリは、その人の暮らしの中から始まり、地域をひらいていく支援です。日南病院の『訪問リハビリテーション』では、日常の動作から、趣味や地域とのつながりまで、その人の“暮らし”全体をサポートしています。
“できなくなった”を“またできた”に。小さな一歩が、その人らしい未来につながります。
主な訪問リハビリの内容
- 歩行、食事、トイレ、入浴などの動作練習
- 調理、洗濯、掃除などの家事練習
- 自主トレーニングの指導・アドバイス
- 外出の練習(買い物・バス利用・趣味活動など)
- ご家族の介護方法の相談・アドバイス
- 住宅改修(手すり・段差の解消)や福祉用具の提案
- 農作業など「役割」の再獲得の練習
- 生活上の困りごとへの個別アプローチ
